日本の温泉1
日本は世界有数の火山国。温泉大国とも形容されます。 同じ温泉大国といわれるアメリカでも約200、イタリア約200、ドイツ約130、フランス約100。日本の場合、浴場とレジャー施設中心なのに対し、欧米の長期療養を主体とした温泉保養地とは大きく異なります。宿泊施設のある 温泉地は約2,400ヶ所 で、世界最多
平成5年度の 温泉宿泊者数 は1億4千3百万人(環境庁調べ)
「平成6年度 観光の実態と志向」(社団法人日本観光協会)によると、全国の満15才以上の男女1,436人が1年間に出かけた合計3,401回の宿泊旅行について、{旅行先でとった行動}を一つあげたところ、「温泉浴」との答えが633回(18.6%)でトップ。以下は「名所旧跡を見る」「自然風景を見る」「スキー」「動植物水族館見学」「海水浴ドライブ」「遊園地へ行く」など。
昭和23年試行された 温泉法 で規定されている「温泉」は、地中から湧出する温水鉱水および水蒸気その他ガスで温度が25度以上、規定の物質のうち1種以上が基準量を含んでいるもの。
連浴 することによって体の 免疫機能が向上 するという研究結果もあるようです。
湯治場
日本の場合、湯治場という古くさい言葉はあまり用いられなくなってきました。しかし、この「場」というのは歴史を感じさせる言葉なのです。温泉というものが現在のような一つの観光産業になる前は、下呂温泉にはホテルも旅館もなく旅篭や木賃宿のようなものがぽつぽつあっただけでした。明治時代の写真など残っていたものが下呂町史にまとめられており、寂れたところをよくもこれほど大きくしたものだと感心します。河原に湧いた湯のまわりを石で囲い、熱い湯を水でうめながら、あるときは動物たちといっしょに入湯したかもしれません。当時にあって温泉は桧の湯船でもタイル張りのローマ風呂でもなく、まさに「場」というべき産業化以前の規模の小さなものだったのです。
いまでは温泉というと俗なイメージしかありませんが、古くは「霊湯
」とよばれたように尊いものとして考えられていました。
これからの温泉地は、単なる行楽の場ではなく、心身の保養・療養のための役割を復活させるべきだと考えられています。




